炎に煌めくゲームレビュー

主にコンシューマーゲームの感想を取り扱うブログです。

【レビュー】レジェンドオブレガシー【感想】発想は面白いが、作りは荒い。

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今回レビューするタイトルは「レジェンドオブレガシー」。

この作品は、2015年1月22日に発売された、フリューの新規RPG.。

過去の「サガ」シリーズを製作したクリエイターたちの起用が

特徴の作品で、1990年代のRPGを目指した作品です。

ゲームの特徴

まず、本作はコマンド式のオーソドックスなRPGです。

ただし世界をまわるみたいなタイプのRPGではなく、

拠点はひとつでそこから各地を探索するみたいな感じのゲームなので、

どちらかというかダンジョンRPGあたりの方が作風が近いかもしれません。


またこのゲームには大まかなストーリーやクエストが存在しません。

なので基本的に戦闘とダンジョン探索のみ行うゲーム内容となっています。

まあここら辺の要素を踏まえてレビューに移りたいと思います。

評価点

テンポのいい戦闘システム


戦闘はコマンドで攻撃する無難なバトルシステムですが、

早送り機能もあり、一戦一戦でHPは回復するシステムなので

雑魚戦のテンポは非常によくサクサク進めるのが好印象でした。

今作特有の要素としては、「精霊術」というものがあります。

これはゲームを進めていくと手に入る「歌う岩のかけら」を使用して、

精霊と契約することで、場に属性を満たし、

自らに有利な効果をもたらすというシステムなのですが

ゲームシステム内ではどういう効果がもたらせるかは説明されてないので

基本自分で把握していく感じになります。


まあ水はHP回復、風はSP回復、火は追加効果確立UPってのは多分進めていると

分かると思うのですが、一番重要なのはおそらく場の属性を手動で

弄れることですね。上のスクリーンショットでもありますがm

場を支配している属性が何かによって戦闘の状況が大きく変わるので、

そういう秘められた要素を自分で探していくのは非常に面白かった。

 

また、敵も精霊術を使って奪ってくるため、場の属性の奪い合いみたいな

要素も発生するんですよ。総じて、戦略としては良くできていたのかなと。

覚醒システムが楽しい



今作には戦闘で技を使用したタイミングで、その技が強い技に変化する

「覚醒」システムというものがあるのですが、これが非常に面白かった!

基本強敵で覚醒するので、

ギリギリの戦いで覚醒して倒せたりすると非常に楽しいんですよ!

戦うたびに、どんどん増えていくので、強くなっていく感じも好きだったなぁ。

育成好きにはたまらない要素ですよ。

ちなみに今作にはレベルの概念は存在せず、

戦闘後にスタータスがあがっていく感じですね。

これも育成している感じが好きで個人的には良ポイントでした。

魅力的なマップを探索できる楽しさ

遺跡を探索するというのをテーマにしているだけあって、

世界観は抜群によかったです。寂れた遺跡や砂漠、

沼地や船の沈んでいる森等バリエーション豊かでした。

 

そんな美しい世界観を探索していく感覚は楽しく、

空白だったマップを作って埋めていき、徐々に

新しいマップを広げていく感覚がたまらなく楽しかった。

ここら辺は世界樹の迷宮など、ダンジョンRPGに通じる魅力があり、

探索好きには特におすすめできるのではないかと。

後はですね、各マップ入る前に特定の演出が入るんですが、

この演出も味が出ていてよかったなぁと思います。

幻想的な音楽

音楽は浜渦氏が手掛け垂れていますが。

戦闘曲、フィールド曲含めて安定した出来で、幻想的な

世界観を見事に表現しきっていました。

個人的には前半通常戦の「双次元バトル」が一番お気に入り。

穏やかで優雅な曲調がとにかく耳に残る、最高の通常戦闘曲です。

ただ、イントロがめっちゃ好きなんですけど、イントロありverは

イベント戦扱いとなっているため、あまり流れてくれないんですよね。

そこだけちょっと残念でした。

ストーリーをほめのかす演出

前述した通り、本作には明確なストーリーは存在しません。

ただし、設定の存在をほのめかす様々な描写が存在しています。

それを丁寧に追っていけば、過去に何が起きて、

今対峙している敵の背景は何なのか、ということが追っていける

作りになっていて、これはこれで中々良いなと感じました。

遺跡の謎を追っていった先に、色々な謎が存在している

というのはですね、ワクワクしましたし結構印象に残っています。

快適なインターフェイス

インターフェース面は非常に快適でした。

ロードやセーブは一瞬でしたし、そのあたりで気になることは何もなかったです。

3DSには珍しくスクリーンショットを撮れるシステムなんかあって、

ブロガーとしては重宝しました。

あとワンクリックでセーブできるクイックセーブはとても便利だったので。

これは是非次回作とかあるんなら採用して欲しいなーと思いました。

問題点

後半の戦闘バランスがいまいち

戦闘、後半になってくるとスタン連打で全滅したり、

鳥系の使ってくるプレス系が強すぎて即死したり、

中々理不尽に感じるポイントが増えていた印象です。

 

そもそも本作って通常戦闘だとあまりステータスの上昇もないので、

あえてぶつかるメリットって薄いんですよね。

なので結果的に逃げゲーになる部分も多くて、

そこら辺はちょっといまいちな調整に感じてしまいました。

もともと戦闘しかやる事がないだけにここら辺はしっかりして欲しかったですね。

精霊術関連の仕様が今一つ

本作、アイテム枠として1キャラクターに装備できる数のアイテムが

決まっているんですが、歌う岩のかけらがアイテム枠ひとつとってしまうんですよね。

このせいでアイテムはいくつかあるのに装備させる枠が減ってしまって

結果的に組み合わせの数が減ってしまっていました。

 

あと精霊術のバランス全般も悪く、

強い物といまいちな物がはっきり分かれているのも残念でした。

ゲームとして単調

基本的に本作、マップを書き起こしていく探索と、

戦闘以外は要素の薄い作品となってしまっています。

ハックスラッシュを楽しんだり、自分で世界観に浸りたい、

という方にはとてもマッチする内容だとは思うんですが、

いかんせん、単調な感は否めず。

総合評価

こんな感じでしょうかね。

精霊を活かした双次元バトル、

未知の遺跡を探索しマップを埋めていく探索システム、。

いずれも、発想としてはとても面白く魅力的ではありますが、

作りが丁寧な出来とは言えず、人を選ぶ内容になってしまった感も否めません。

個人的には嫌いな作品ではないので、

もう少しつくりを変えた、別の作品が見てみたい所なのですが…

↓その後続編的立ち位置として「アライアンス・アライブ」が発売。