炎に煌めくゲームレビュー

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【レビュー】ワールドエンド・シンドローム【感想】青春要素強めのサスペンスミステリー!

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どうも、頑張って記事を完成させました。今日は一日つぶれてしまった感があってとても悲しいです。しくしく。


さて「ワールドエンド・シンドローム」。ようやく感想記事を完成させることが出来ました。


プレイ時間は大体25時間くらい。ADVゲームと考えるとやや長めかもしれません。


ただストーリーが長いというよりはシステムで時間がかかる感じだったので、ストーリーだけならもう少し短いかも。


ぼくはクエストもアイテムもほぼ全部回収したのでこれくらいかかったという感じ。

死者を探すミステリー×恋愛アドベンチャー

まず、本作は「生者に紛れ込んだ死者は誰だ…」という宣伝文句から、個人的には結構ホラーチックでサスペンス的な作品を想像していました。


ただ、全体を通してプレイしてみると結構恋愛アドベンチャー的な色合いも強く、完全にミステリー要素無しのルートもちらほら。


だから、ジャンル通り「ミステリー×恋愛アドベンチャー」として、購入するのがよいと思います。

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ちなみにホラー的な要素は一応あるんですが、ぼちぼち程度。直接的な表現は少ないのでそこまで怖くはないかなー。(バットエンドではもちろん人は死にますけどね。)


どちらかというと登場人物が裏で何をやっているのか分からない、不気味さの方が感じられるかもしれません。

田舎町の舞台設定で繰り広げられるストーリー

ストーリーは全体を通すと、青春物としての要素が強かったです。

サスペンス、ホラー的な演出もあるんだけど、最終的には主人公の成長物語なのかなと。

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ただ、舞台の魅果町は中々いい味を出していました。


海辺の田舎町という感じの舞台なんですが、閉鎖気味な空間だからこそどこかこう不気味な感じがあるんですよね。


そして、登場人物も全ルートをプレイするまで隠している事が多いのでそういった不気味さは、先に進めたくなる要素になっていたと思います。

良く分からないからこそ怖いという、ミステリーの本質的部分。

古典的ながら力の入ったシステム

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肝心のゲームシステムなんですが、昨近のADVゲームと比較するとかなり古典的なシステムを採用していました。


昨近では読み進めて、選択肢を選ぶといったシステムが基本になっていますが、今作は昔ながらの探索式のシステムを採用しているんですよね。

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序章ではただ読み進めるだけなんですが、本編以降は「午前」「午後」「夜」のパートごとに自由に街が移動できるようになっています。


そして、移動先ではキャラクターイベントだったりクエストだったり、コレクション要素だったりと様々なイベントが発生するように作られているんですよ。

凄いと思ったのが、ルートごとに細かくイベントのセリフが変わったりしている所


肝心のイベント内容もガッツリ変わる事なんかもあり、膨大な数のフラグをよく調整しているなぁと感心してしまいました。

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ストーリーを進める分には若干めんどくさいシステムですし、セーブが随所毎にしか出来ないなどの欠点もありますが、ぼくはこのシステムで良かったんじゃないかと思っています。

街を探索するというシステムを採用したことで、魅果町に漂う雰囲気を直接感じとれるようになっていたと思うんですよね


所々で見かける登場人物は一体何をやっているのか。

自ら探していく中でその真相が余計に気になっていくのは、システムとしても良かったと思います。

能動的に遊べるシステムって楽しい!

各ルートの感想

ルートは多分基本的な順番としては、沙也→玲衣→舞美→雪乃→未海という順になるんじゃないでしょうか。


ただ最初の二つは多分どっちからでも出来るのかな?


※少々ネタバレを含むのでご注意ください。

ネタバレ(クリック)
沙也ルート

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最初は沙也ルートから。このルートはとても入りやすいので進め方に戸惑っていても、自然に入っているプレイヤーが多いのではないでしょうか。


ストーリーとしてはミステリー要素がほぼなく、ガッツリ恋愛系のストーリー。


テンプレお嬢様キャラクターですが、正直一番かわいいキャラだったと思います。これ一番最初に持ってきていいのか!?って思っちゃいましたよ。

 

芯が強いというのも魅力的なんですが、重圧に立ち向かうために努力を欠かせないタイプのキャラクターで、正直非の打ちどころがないんですよね。


最後のシーンもかっこいいし、このルートが正規じゃないのが解せん!

玲衣ルート

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玲衣ルートは国民的アイドルとお近づきに!っていう、定番すぎて逆に最近は見ないようなストーリー。


沙也ルート同様にこれもあんまりミステリー要素はない感じ。キャラクターとしては可愛いと思うんですけど、若干精神的に不安的な部分は賛否あるかも。

育ちからして敢えてそう描写しているんだと思いますけどね。彼女の歌う「Unending Bule」は中々良い曲だと思います。

後ラストシーンはとても良いですよね。あのシーンで締めるのはズルいですわ。

舞美ルート

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舞美ルートからようやく若干ミステリー要素が入ってきます。キャラとして一言で言い表すと何かありそうな秘密を持った役回り。


サバサバ系女子としては良いキャラクターだったんじゃないでしょうか。キャラクターとしては好きだけどヒロインとして好きかと言われるとうーん。


彼女の抱えている秘密は声優さんを知っていると分かっちゃうかなー。ぼくはひなこのーとというアニメを見ていたのですぐ分かってしまいました。


ラストシーンは伏線的な内容になっていましたね。

雪乃ルート

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雪乃ルートはがっつり推理ものでした。ここからはサスペンスと言わんばかりに全編で、殺人事件の内容に関して描かれていました。


その分、他のルートに比べると恋愛描写は非常に弱め。


ただ、まあ推理要素は非常に分かりやすくて推理する必要もないくらい簡単でした。もっと難しくても良かったんですけどね。


あんなの定番すぎて考えるまでもないという。全体的には次の未海ルートへの伏線張りという感じのルートでした。

未海ルート

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最後のルートは未海ルート。

このルートは他のルートで謎に包まれてきた未海とその一家を中心に描いたルートで、事件の真相にたどり着くいわば正規ルート。つまり、この子メインヒロインなんですよ。


こういう恋愛アドベンチャーで、明確にメインヒロインが決まっているのって珍しいなーと思う反面、それいいのかなって思ったりも。

 

でもヒロインとしては沙也の次に可愛かったです。定番のクーデレ系キャラだけどやっぱりこの属性は強いわ。


後しーたむがまともにかわいいキャラやってるの久しぶりに見ました。

いまいちだった話のオチ

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今作、中盤まではとても楽しんでプレイできていましたし、キャラクターとか舞台も好きなんですけど終盤の展開だけ微妙に感じてしまいました。


というのも、黄泉人関連の真相はなんだかあっさり気味の印象だったし、真相編で語られる内容もある程度予想がついてしまっていたからです。


本編ラストはどうにもあの人に惹かれる要素がよく分からないので、黄泉人自体のそれまでの人物描写があんまり活きてない気がしましたしね。

青春物としてはラストのシーンは凄い良いとは思うんですけどサスペンス・ミステリーとしてはもう一歩かなぁ。


なんだかすごくコンパクトにまとまってしまった感が強くて、中盤までのわくわくする展開から期待していたら拍子抜けしてしまいました。

ルートの入り方が分かりにくい

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本作、前述した探索系システムに加えて通常の選択肢も多々あるので、入り方が分かりにくいルートがあったりします。


個人的に沙也ルートはすごくわかりやすかったんですが、その後にかなり苦労しました。

というか分からなくて一周やり込みベースに進めてワーストエンドをもう一回してしまったという。

ここら辺の不親切感はちょっとだけ気になる所で、時間がない人とかだとイライラしてしまうかも。

まとめ

と、こんな感じでした。


プレイしている最中からのラストの展開こそ期待外れでしたが、キャラクターもシステムも中々気に入ったので、1作のADVゲームとしては次第点の作品かなと感じました。


フルプライス作品ではありますが、ボイスや歌、システムや演出まで結構凝っている作品なので価格に妥当感はありました。言い忘れてましたがメインテーマを始めとした音楽も中々良かったです。

ちなみに、ストーリー終盤には明らかに次回作を匂わせるような露骨な伏線が用意されていましたが、果たして次回作はあるんでしょうかね。


マイナーゲームで終わってしまった印象なので、厳しいのかな…。